訪問看護サービスの提供には訪問看護指示書が不可欠ですが、「特別訪問看護指示書」を使えばさらに充実した訪問看護サービスの提供ができることを知っていますか?
今回は、訪問看護における特別訪問看護指示書について、その外用や交付条件などを詳しく解説します。
1訪問看護指示書とは?
1-1訪問看護指示書とは
1-2特別訪問看護指示書とは
1-3在宅患者訪問点滴注射指示書とは
2特別訪問看護指示書の特徴
2-1充実したケアを提供できる
2-2特別訪問看護指示書の期間中は医療保険制度を利用した訪問看護になる
2-3特別訪問看護指示書のみの交付はない
2-4指示期間は14日まで、月をまたいでも大丈夫
3特別訪問看護指示書の交付条件
3-1急性感染症等の急性増悪時
3-2末期の悪性腫瘍等以外の終末期
3-3退院直後で週に4回以上の頻回な訪問看護が必要な状態
41月に2回交付できる条件は?
5特別訪問看護指示書の利用には『iBow』の活用がおすすめ
6まとめ
訪問看護指示書とは?
訪問看護指示書とは、利用者に適切な在宅医療を提供することを目的として、利用者の主治医が訪問看護ステーションに出す指示をまとめた指示書のことをいいます。
訪問看護は医療保険・介護保険のいずれにおいても提供が可能ですが、「介護保険法」と「健康保険法」において、「主治医による指示を文書で受けなければならない」と定められています。
参考)厚生労働省「訪問看護計画書等の記載要領等について」
https://www.mhlw.go.jp/また、訪問看護指示書には「訪問看護指示書」「特別訪問看護指示書」「在宅患者訪問点滴注射指示書」の3種類がありますので、それぞれについて簡単に解説していきます。
訪問看護指示書とは
訪問看護指示書は、訪問看護サービスを受ける全ての利用者に必要となる、最も基本的な指示書のことです。
1ヵ月に1回、300点の算定が可能ですが、一つの指示書の有効期限は6ヵ月以内とされています。
特別訪問看護指示書とは
特別訪問看護指示書は、利用者の状態により一時的に頻回な訪問を要する場合に出される指示書のことです。
具体的には、退院直後、病状増悪、終末期等の理由により、主治医が週に4回以上の訪問看護が必要であると判断した場合に出され、基本的には月に1回のみ100点の加算となります。
特別訪問看護指示書は原則医師が診療を行った日にしか出すことができず、かつその有効期限は診療日から14日間と短いのが特徴です。
在宅患者訪問点滴注射指示書とは
在宅患者訪問点滴注射指示書は、医師が診療に基づき週に3回以上の点滴注射が必要な状況において、訪問看護ステーションに対して管理や指導を行った際に出す指示書です。
週に1回、100点の加算が可能ですが、指示書の有効期限は7日間のみで、期間内に点滴注射を2回しか行わなかった場合は算定できません。
特別訪問看護指示書の特徴
ここからは、特別訪問看護指示書の特徴についてもう少し詳しく解説していきます。
充実したケアを提供できる
特別訪問看護指示書があれば、1日複数回、週に4日以上、看護師2人対応など、充実したケアの提供が可能です。
さらに、2箇所の訪問看護ステーションからの訪問看護や、1週間のうち1回限定で90分を越える訪問もできます。
利用者やその家族が在宅療養において大変な時期を乗り切るためには、特別訪問看護指示書の活用が重要となるでしょう。
特別訪問看護指示書の期間中は医療保険制度を利用した訪問看護になる
介護保険制度を利用して訪問看護サービスを受けている利用者であっても、特別訪問看護指示書の期間中は医療保険による訪問看護に切り替わります。
特別訪問看護指示書のみの交付はない
特別訪問看護指示書は、訪問看護指示書が交付されている場合にのみ発行できますので、特別訪問看護指示書のみの交付はありません。
指示期間は14日まで、月をまたいでも大丈夫
特別訪問看護指示書の有効期間が14日間であることは先述したとおりですが、これは月をまたいでも問題ありません。
特別訪問看護指示書の交付条件
続いて、特別訪問看護指示書の交付条件について解説していきます。
特別訪問看護指示書の交付条件は、利用者の状態が以下のいずれかに該当する場合です。
・急性感染症等の急性増悪時
・末期の悪性腫瘍等以外の終末期
・退院直後で週に4回以上の頻回な訪問看護が必要な状態
それぞれについて詳しく解説します。
急性感染症等の急性増悪時
肺炎等の感染症や、心不全等慢性疾患の急性増悪時状態も、特別訪問看護指示書の適用となります。
また、新型コロナウイルス感染症患者も、特別訪問看護指示書を発行できます。
末期の悪性腫瘍等以外の終末期
末期の悪性腫瘍等以外の終末期の例には、以下の疾患があります。
・多発性硬化症
・重症筋無力症
・スモン
・筋萎縮性側索硬化症(ALS)
・脊髄小脳変性症
・頚髄損傷
・人工呼吸器装着者
退院直後で週に4回以上の頻回な訪問看護が必要な状態
退院直後は、環境の変化や医療サポート者の変化などにより、利用者に対して負担がかかりやすい時期です。
その時期に特別訪問看護指示書を利用することで、点滴などの処置をはじめ、体位交換やおむつ交換などの日常生活援助まで、集中的なサポートが可能となります。
1月に2回交付できる条件は?
特別訪問看護指示書は原則として1月に1回のみの加算であるのは先述した通りですが、例外的に月に2回まで交付できる条件があります。
・気管カニューレを使用している
・真皮を越える褥瘡状態にある
これら2つの条件のうちいずれかに該当した場合は、1月に2回まで、特別訪問看護指示書を受けることが可能です。
特別訪問看護指示書の利用には『iBow』の活用がおすすめ
特別訪問看護指示書を受けると、普段介護保険制度による訪問看護サービスを受けている利用者であっても、特別指示期間中は医療保険へ切り替わるのは先述した通りです。
そこでおすすめしたいのが、訪問看護専用電子カルテシステム『iBow』です。
『iBow』は特別指示期間中、介護保険の利用者も自動で医療保険に切り替えて点数を算定でき、また指示書登録時も14日以上の指示期間のものはアラートで知らせてくれますので、指示期間の間違いにもすぐに気づくことができます。
まとめ
今回は、訪問看護における特別訪問看護指示書について解説しました。
ケアを必要としている利用者に対し頻回な訪問看護が可能となるという点で、特別訪問看護指示書は利用者の療養生活をサポートするうえで大切な役割を担います。
『iBow』を利用すれば、介護保険→医療保険→介護保険の切り替えもスムーズに行えますので、ぜひ導入を検討してみてください。