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2026年10月25日(日)
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No154.知っておきたい!訪問看護におけるパワハラの注意点と対処方法

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No154.知っておきたい!訪問看護におけるパワハラの注意点と対処方法

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パワハラには精神的なものや身体的なものがあり内容はさまざまです。

パワハラは被害者に大きな心的ダメージを与えるだけでなく、離職やブラック企業のレッテルを貼られてしまったり、被害者から傷害賠償を請求されたりする可能性があります。

内容によっては管理者の責任も問われてしまう可能性があるため、管理者はパワハラの内容や対処方法などについて理解し対応しておく必要があります。

目次
1パワハラとは
 1-1パワハラの行為類型
 1-2パワハラによる影響
 1-3責任のについて
2パワハラ防止法について
 2-1事業主の方針の明確化およびその周知・啓発
 2-2相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備
 2-3職場におけるパワハラの事後の迅速かつ適切な対応
 2-4併せて講ずべき措置
3ステーションが訪問看護師に与えるパワハラ
 3-1身体的パワハラ
 3-2精神的パワハラ
4パワハラ発生時のステーションの対応
5まとめ

パワハラとは
パワハラの定義は厚生労働省でも明記されていますが、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいいます。

参考)厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/11909500/000366276.pdf

パワハラは一見、個人の受け取り方次第と感じてしまいそうですが、業務上の適正な範囲で行われている場合にはパワハラにはあたらないことになります。

少しわかりにくいですが、無理のない範囲での仕事量や許容できる範囲での相手からの発言、態度などはパワハラに該当しない可能性があるということです。

パワハラの行為類型
パワハラは傷害にあたる身体的な攻撃と脅迫や名誉毀損といった精神的な攻撃、仲間外れや無視といった人間関係からの切り離し、過大な仕事量の強要といった過大な要求、逆に簡単な仕事や仕事を与えないといった過小な要求、最後に私的なことに過度に鑑賞する個の侵害という6つの類型があります。

また、これら6つの類型がパワハラの大部分とされていますが、これ以外は問題ないということではないため注意しましょう。

パワハラによる影響
パワハラが起こることによって、個人への悪影響だけでなく職場全体に悪影響が及ぶことも考えられます。

具体的には被害者の労働意欲の低下や、その被害者や他のスタッフの離職、また、離職に伴う人手不足、そして人手不足による職場環境の悪化という悪循環が生まれる可能性があります。

他にも、被害者からの損害賠償請求の可能性や、パワハラが公になることによる、社会的評価の低下といった影響を及ぼすおそれもあるでしょう。

責任について
パワハラが起こった場合加害者だけでなく、会社もいくつかの法的責任を負う可能性があります。

1つ目が使用者責任です。雇用しているスタッフが加害者となった場合、使用者としての責任が生じることを指します。

使用者責任は民法715条にもあり、監督責任を果たしていれば問題ありませんが、裁判になった場合、会社は責任を負わねばならなくなるケースがほとんどとなっています。

2つ目が不法行為責任です。パワハラが会社の意思に基づいて行われている場合、会社はこの責任を問われるおそれがあります。

例えば、以前からパワハラを会社ぐるみで行っていた場合や、パワハラの可能性がみられたにも関わらず対策を行わなかった場合などが会社の不法行為責任になります。

3つ目が債務不履行責任です。これは、契約違反などによって生じた損害を賠償しなければならない責任のことをいいます。

具体的には、パワハラが行われた場合スタッフに対して職場環境配慮義務に違反していることとなり、債務不履行責任を負う可能性が生じます。

パワハラの内容にもよりますが、その発生時には最大でこれら3つの責任が争点となりうることを押さえておきましょう。

パワハラ防止法について
年々問題視されているパワハラですが、令和2年には労働施策想像推進法(以下パワハラ防止法)が施行されたことで、会社はパワハラを防止する対策を行う義務が課せられました。

また、中小企業もその対象として義務化される予定となっています(令和4年改定)。

義務内容には「事業の方針を明確化およびその周知・啓発」、「相談に応じ、適切な対応をするために必要な体制の整備」、「パワハラの事後の迅速かつ適切な対応」、「併せて講ずべき措置」といった4つがあります。

事業主の方針の明確化およびその周知・啓発
事業主の方針の明確化およびその周知・啓発とは、パワハラの内容やパワハラを行ってはならないといった内容の方針を明確にし、スタッフが周知できるようポスターやチラシ、掲示板などに掲載するといった内容です。

また、パワハラを行った者に対してどのような対処を行うかという内容を就業規則等の文書にしスタッフが周知することも含まれます。

相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備
相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備とは、相談窓口を決め、相談する場所があることを周知することやパワハラ以外の内容も相談対応すること、面談での対応だけでなく電話やメールなど複数の方法で相談できる場を設けるといった内容です。

パワハラの事後の迅速かつ適切な対応
パワハラの事後の迅速かつ適切な対応とは、パワハラが起こった場合、被害者と行為者の両者に事実確認を行うことを指します。確認が難しい場合はパワハラ防止法第30条の6にある調停の申請を行い、第三者機関の介入も検討します。

事実確認ができた場合は被害者へメンタルケアやその後の対応を迅速に行います。また、加害者に対しての処置も就業規則に沿って対応します。

最後に再発防止としての事実の公表などを行います。また、公表の際は個人が特定されないよう配慮する必要があります。

併せて講ずべき措置
併せて講ずべき措置とは、被害者や加害者などのプライバシーを保護するため必要な対応を行い、スタッフにも周知するという内容です。

また、相談したことや事実関係の確認に協力したことなどを理由に解雇や不当な扱いをしない旨をスタッフに周知、啓発することも重要です。

ステーションが訪問看護師に与えるパワハラ
訪問看護においても例外なくハラスメントはあります。訪問看護の場合ハラスメントの対象はスタッフや上司に限らず、利用者やその家族など関わる人の数だけそのリスクが生じます。

身体的パワハラ
身体的パワハラでは利用者からの暴力が多く挙げられます。具体的には物を投げつけられたり叩かれたり、蹴られたりなどがあります。

「認知症があるから」「精神状態が不安定だから」といって我慢してしまう人もいますが、問題を1人で抱えてしまうことは負の連鎖につながるおそれもあるでしょう。

精神的パワハラ
精神的パワハラは利用者からだけでなくスタッフ間でも起こりえます。その内容は「あなたのために」「良かれと思って言っているの」といったように相手が自覚なく行う精神的なパワハラがあります。

パワハラ発生時のステーションの対応
パワハラ発生時にはまずはしっかりと現状を把握しましょう。その上で物理的に距離をとり、安全を確保したり被害者へのケアを行ったりすることが必要となります。

また、何が起こったのが詳細に記録に残すことで法的手段が必要となった場合の大切な資料となり得ます。

まとめ
パワハラの内容にはさまざまなものがあり、大きくは6つに分類されます。パワハラ発生時、管理者は使用者責任や不法行為責任、債務不履行責任の3つの責任が生じる可能性があります。

近年パワハラ防止法も改定され中小企業においてもパワハラの防止が義務化されました。管理者はパワハラ防止法を理解し、普段から職場の環境を気にかけたり定期的な面談を行ったりするなどして、パワハラの発生を予防するよう務める必要があります。

労務についてもっと詳細に内容を知りたいという人には、まとめの記事で労務系の記事を掲載しているので御覧ください。
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