日本の医療は病院から地域へと療養生活の場が転換してきています。今後もますます在宅での療養者は増えていき、それを支える訪問看護師の人数は今の倍必要とされています。
今回はこれからの在宅医療を支える訪問看護師を目指している方に、訪問看護師が必要な知識やスキルについて紹介していきます。
目次
1訪問看護師が知っておきたいこと
1-1介護保険法
1-2医療保険法
1-3訪問するときのマナー
1-4多職種の役割
2訪問看護師に必要なスキル
2-1基礎看護
2-2多職種との連携方法
2-3わかりやすい記録方法
2-4緊急時の対応
3まとめ
訪問看護師が知っておきたいこと
それでは訪問看護師が知っておきたい知識について解説していきます。
介護保険法
まず初めに必ず覚えておかなければならないのが介護保険法です。訪問看護サービスは主に介護保険法で定められた規定によって運営されています。
訪問看護を行う上で、ルールを知らずにサービスを行うと報酬がもらえなくなる可能性がありますので注意しておかなければなりません。
介護保険法には訪問看護の役割や介護報酬について、記録の整備方法、運営・人員基準などが書かれており、わからなければその都度確認して実務を行っていきます。
介護保険法が基本的なルールとなるので、必ず目を通しておきましょう。
医療保険
介護保険法が基本的なルールになりますが、点滴や末期がんなど医療度が高くなると主治医より「特別訪問看護指示書」が発行されます。
特別訪問看護指示書に記載してある機関は介護保険法ではなく、医療保険がルールになります。介護保険法との違いは請求方法の違いや、医師の指示で医療行為を行えることが挙げられます。
またケアマネージャーが作成する計画からは一時的にはずれ、毎日でも訪問することが可能になります。
在宅での終末期や人工肛門造設利用者、人工呼吸器装着者などが増えてきているため医療保険による訪問看護も確認しておきましょう。
訪問するときのマナー
訪問看護師が病院の看護師と違うのは、看護師が自宅に伺って看護を提供するところにあります。
看護師は利用者から見ると「お客さん」となってしまいます。そのため、訪問看護師は病院よりもマナーに気をつけなければなりません。
靴の脱ぎ方や置き場所、ノックの回数、上着の着脱など一般常識程度のマナーを身に着けておかなければ、利用者とのトラブルの種になりかねません。
完璧なマナーは必要ありませんが、利用者に不快な思いをさせない程度には学習していきましょう。
多職種の役割
病院でも医師やセラピスト、介護職員などと連携することがあります。しかし訪問看護師になると、さらにいろんな職種と自ら連携していく必要があります。
利用者に変化があれば医師やケアマネージャーに連絡しなくてはいけません。他の事業所の介護職員とも連携を密にしていかなければ良いサービスを提供できなくなってしまいます。
普段は一緒に仕事をしない職種とも連絡を取り合って連携していくことになりますので、どのような職種が関係しているのか、どのような専門性があるのかなどの知識が必要になってきます。
訪問看護師に必要なスキル
訪問看護師となると基本的には1人で利用者宅へ伺い、看護を提供します。先輩や同僚の看護師と相談したり、援助の補助に入ってもらうこともできません。
1人で訪問して看護を提供するためにどのようなスキルが必要なのか見ていきましょう。
基礎看護
訪問看護では特殊なケースを除いて、高度な医療を提供することはほとんどありません。主に基礎看護技術が必要になってきます。看護援助の基礎のため必ず習得しておく必要があります。
その中でもフィジカルアセスメントをしっかり習得しておかないと、病態のアセスメントができず、重要な異変を見逃したり医師への報告が遅れたりします。
入浴援助や食事介助など介護技術も必要となってきますが、看護師がわざわざ行う理由を考えてみましょう。
病態や生活環境、利用者の心身状態など看護の視点での考え方が必要です。
時々、点滴や褥瘡の処置など医療行為を行うこともあります。1人で状況を判断しなければいけないケースも出てきます。基本的な看護技術になりますので、確実に習得しておきましょう。
多職種との連携方法
知識として他の関わる職種のことを理解しておかなければいけませんが、知っているだけでは役に立ちません。
医師やケアマネージャー、セラピスト、訪問介護員などの役割をしっかり把握し、相手の専門性が活かせるような連携方法を取る必要があります。
たとえば医師と連携するときには、受診同行をした時に状況を報告したりあらかじめ時間を聞いておいて、情報共有をする必要があります。
また訪問介護へは医療者ではないため、難しい医療用語を多用するときちんと連携できなくなります。
家族や訪問介護などの医療従事者以外の方には医療用語を使わず、わかりやすい言葉で連携することが大切です。
わかりやすい記録方法
訪問看護サービスを提供するときは基本1人で訪問します。
訪問時の様子は訪問した人しか見ていません。病院であれば複
数で様子を見ておくことができますが、訪問看護ではほとんどできない環境になっています。
記録はとにかくわかりやすく、情報を残す必要があります。図を書いたり統一した表現で書くことはもちろん、必要最低限の文章で記載することも重要です。
きちんと記録を残して情報共有ができていると、家族も安心して利用者を任せることができます。わかりやすい記録を書くことも大切なスキルになります。
緊急時の対応
病院と違う点がオンコール対応です。病院だとナースコールがあり、すぐに状態を確認することができます。
しかし訪問看護師は常に利用者を見ているわけではありません。
他の訪問に出ていたり、自宅に帰って夜間は寝ています。また病院とは違い、医療機器もなく医師が診療時間外であることも想定しておかなければなりません。
そのような際に利用者から体調が悪いと連絡がきた時の対処方法を身に着けておきましょう。
普段から小さな異変に気が付いて早めに対処すること、あらかじめ緊急時の対応方法を決めておくことなどが必要になってきます。
まとめ
訪問看護師はこれからの社会でさらに求められる職種となっていきます。
経験を重ねる内に基本的な訪問看護の知識やスキルを身に着けて、さらにスキルアップを目指しましょう。スキルアップすると管理者などを任されることがあります。
管理者は施設やステーションの運営や経営に関わっていきます。病棟看護師であれば運営や経営などには関わることが少ないでしょう。
ケアマネージャーや他の職種とも関わりを持っていき、自分の知見を広げていくことも可能です。また利用者だけではなく、スタッフの育成や管理も仕事の一つです。スタッフのマネジメントも自分が成長できる絶好の機会です。
管理者になると事務仕事やシフト管理などで多忙を覚悟する人も少なくありません。
しかし『iBow』を利用すれば書類の管理やデータ入力などの時間がかかる作業が効率化でき、時間の余裕が出てきます。
『iBow』を使って効率化できた時間でマネジメントやカンファレンスを行うことができます。
そうすることによって看護の質向上やスタッフのレベル向上に役立ち、ステーションの質も上がります。
『iBow』ではオンラインでの研修や役立つ情報を発信しているため、ぜひチェックしてみてください。
https://ewellibow.jp/useful/information_20211215/