訪問看護には時間の決まりがありますが、決められた時間をオーバーして訪問看護を提供した場合、条件をクリアしていれば長時間訪問看護加算を算定することができます。
今回は、長時間訪問看護加算について解説します。
目次
1長時間訪問看護加算とは?
2介護保険における長時間訪問看護加算とは?
2-1算定要件
2-2対象者
2-3注意点
3医療保険における長時間訪問看護加算とは?
3-1算定要件
3-2対象者
3-3注意点
4『iBow』を活用して複雑なレセプト業務を簡略化!
5まとめ
長時間訪問看護加算とは?
訪問看護では、1回あたりの訪問時間は通常30分~90分間です。しかし、訪問時間が90分をオーバーした場合に、長時間訪問看護加算が適応となります。
この長時間訪問看護加算にはいくつか種類があり、訪問看護が介護保険・医療保険のどちらを使っているかによって加算内容が異なります。介護保険では長時間訪問看護加算が、また医療保険では長時間訪問看護加算と長時間精神科訪問看護加算の2種類があります。
介護保険における長時間訪問看護加算とは?
介護保険における長時間訪問看護加算は、特別な管理を必要とする利用者に対して90分を超えた訪問看護をおこなった場合に加算できます。加算は、指定訪問看護ステーション・病院または診療所の訪問看護ステーションいずれの場合も、1日あたり300単位です。
算定要件
介護保険においては、所要時間60分以上90分未満の指定訪問看護をおこなった後も引き続き指定訪問看護をおこない、訪問時間が合計90分を超えていることが算定要件となります。
訪問看護に対応したスタッフの職種に関係なく、看護師、保健師、准看護師のいずれの職種であっても、1日300単位の加算となります。
対象者
介護保険における長時間訪問看護加算の対象者は、以下のいずれかに該当する利用者です。
・在宅悪性腫瘍等患者指導管理
・在宅気管切開患者指導管理
・気管カニューレの使用
・留置カテーテルの使用
・在宅自己腹膜灌流指導管理
・在宅血液透析指導管理
・在宅酸素療法指導管理
・在宅中心静脈栄養指導管理
・在宅成分栄養経管栄養指導管理
・在宅自己導尿指導管理
・在宅持続陽圧呼吸療法指導管理
・在宅自己疼痛管理指導管理
・在宅肺高血圧症患者指導管理
・人工肛門、人工膀胱の設置
・真皮を越える褥瘡
・週3日以上の点滴注射
注意点
介護保険における長時間訪問看護加算の場合、以下の点をクリアしているかを確認する必要があります。
・ケアプランに1回90分以上の訪問看護が位置づけられている
・長時間訪問看護加算を算定する場合は、ステーションが独自に定めた利用料の支払いを受けることはできない
・長時間訪問看護加算は、支給限度基準額に含まれる加算
介護保険における長時間訪問看護管理加算の場合は、ケアプランに位置づけられてさえいれば、日数・回数制限はありませんので、時間をオーバーしたらその都度算定できます。
しかし、明らかに個人の技術不足や要領の問題によって時間をオーバーしてしまっている場合には加算の対象外となることを覚えておきましょう。
医療保険における長時間訪問看護加算とは?
医療保険における長時間訪問看護加算・長時間精神科訪問看護加算とは、長時間にわたる訪問を必要とする利用者に対して90分を超えて訪問看護を提供することで加算できます。
加算の種類は、利用者の疾患や基本療養費の種類により長時間訪問看護管理加算と長時間精神科訪問看護加算に分かれます。利用者が精神疾患を有していることを理由に訪問看護を利用している場合には長時間精神科訪問看護加算が、それ以外の疾患で、訪問介護を利用する場合には長時間訪問看護加算が適応されます。
両者は名前が異なるものの、いずれも1日あたり5,200円と、同額の加算となります。
算定要件
医療保険における長時間訪問看護加算の算定要件は、1回の指定訪問看護の時間が90分を超えることです。
対象者
医療保険における長時間訪問看護加算の対象者は、以下のいずれかに該当する利用者です。
・15歳未満の超重症児または準超重症児
・特別訪問看護指示書または精神科特別訪問看護指示書に係る指定訪問看護を受けている者
・特掲診察料の施設基準等別表第8に該当する者
特掲診察料の施設基準等別表第8に該当する者とは、以下のいずれかに該当する場合です。
・在宅悪性腫瘍等患者指導管理
・在宅気管切開患者指導管理
・気管カニューレの使用
・留置カテーテルの使用
・在宅自己腹膜灌流指導管理
・在宅血液透析指導管理
・在宅酸素療法指導管理
・在宅中心静脈栄養指導管理
・在宅成分栄養経管栄養指導管理
・在宅自己導尿指導管理
・在宅持続陽圧呼吸療法指導管理
・在宅自己疼痛管理指導管理
・在宅肺高血圧症患者指導管理
・人工肛門、人工膀胱の設置
・真皮を越える褥瘡
・在宅患者訪問点滴注射管理指導料の算定
注意点
医療保険における長時間訪問看護加算は、介護保険の場合と異なり、利用者によって算定できる頻度や回数に制限があるため、注意が必要です。
特別訪問看護指示書または精神科特別訪問看護指示書に係る指定訪問看護を受けている利用者、または特掲診察料の施設基準等別表第8に該当する利用者に対しては週に1回に限って長時間訪問看護管理加算が算定できます。
一方で、15歳未満の超重症児もしくは準超重症児、また15歳未満の特掲診療科の施設基準等別表8に該当する利用者に対しては、週に3回まで長時間訪問看護加算を算定できます。
また、長時間訪問看護加算を算定した以外の日に90分を超える訪問看護を提供した場合には、差額費用を「その他の利用料」として請求することができます。
介護保険の場合と同様、明らかに個人の技術不足や要領の問題によって時間をオーバーしてしまっている場合には加算の対象外となってしまいますので注意しましょう。
『iBow』を活用して複雑なレセプト業務を簡略化!
訪問看護においては、今回解説した長時間訪問看護加算以外にもさまざまな加算があり、レセプト業務は複雑です。
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まとめ
今回は、長時間訪問看護加算について解説しました。
長時間訪問看護加算は、訪問看護の利用者が訪問看護を利用している保険が介護保険なのか、医療保険なのかによって算定要件や対象者、また加算額が異なりますので注意しましょう。
訪問看護における加算の基本となる「訪問看護基本療養費」に関しては、
こちらの記事もご覧ください。