近年、紙媒体が主流だったカルテが電子化されてきています。
しかしいまだに紙カルテを使用している病院や事業所も少なくありません。
紙カルテと電子カルテの違いはどのようなものなのでしょうか。
今回は紙カルテと電子カルテの違いを、メリットとデメリットをふまえて見ていきたいと思います。
1紙カルテと電子カルテの違いとは
2紙カルテのメリット・デメリット
2-1紙カルテのメリット
2-2紙カルテのデメリット
3電子カルテのメリット・デメリット
3-1電子カルテのメリット
3-2電子カルテのデメリット
4紙カルテと電子カルテの併用も可能
5『iBow』の紹介
6まとめ
紙カルテと電子カルテの違いとは
そもそも紙カルテと電子カルテの違いはどのようなものなのか見ていきましょう。
紙カルテの方は容易に想像がつく方も多いのではないでしょうか。
紙カルテとは利用者からいただいた同意書や日々の看護記録など、紙媒体のものを閉じてあるファイルになります。一人につき1つのファイルに保管していく形となります。
電子カルテとはパソコン上でこれまで書いてきた内容のものを打ち込み、サーバーやクラウド上に保管されているカルテのことをさします。情報を電子化しているため、従来のように紙媒体を使うことがありません。
またパソコンだけではなく、タブレットやスマートフォンなどの端末で記録ができたり、ネット環境があればログインをして、どこからでも閲覧することができたりとさまざまな機能があります。
電子カルテの普及率は令和2年の時点では一般病院で57.2%となっています。
参考)医療施設調査(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000938782.pdf紙カルテの管理は書庫などを用意し、個人のファイルを作成して保管しておく必要がありますが、電子カルテではその必要がありません。
しかし未だに4割以上の病院で紙カルテが採用されて、電子カルテが普及しない理由は何でしょうか。それはコストと費用対効果の問題や電子カルテ普及以前より長く紙カルテを使用している病院も多いためだと考えられます。
またクリニックや小規模の病院ではITの担当者を配置する余裕がないため、紙カルテのままにしているところもあります。
紙カルテのメリット・デメリット
紙カルテのメリットとデメリットをみていきましょう。
紙カルテのメリット
紙カルテの最大のメリットは低コストということです。
電子カルテの場合、パソコンやタブレットなどの端末を準備する必要があったり、ライセンス契約や月々の使用料など多額のコストが発生したりします。
それに比べて紙カルテは用紙とファイルを準備すれば良く、あとは書き込んでいくだけのためランニングコストがかかりません。
また災害時の停電にも強く、パソコンがダウンした際でも紙カルテは見ることができます。
医師や看護師などでパソコンに慣れていない方は紙カルテで慣れており、電子カルテに対応できないと苦手意識を持っている場合もあります。
パソコンに慣れていない方はタイピングに時間がかかってしまい、筆記で記録をしたほうが早いと感じる場合もあるでしょう。
紙カルテのデメリット
紙カルテのデメリットは保管の手間や持ち運びが必要ということになります。
保管をする際には書庫や棚の準備が必要ですし、患者や利用者が増えれば増えるほど幅も取られます。文字に癖があり読めない場合もあるため、記録を読むのに時間を要する場合もあるでしょう。
必要時には膨大なカルテの中から探し出して準備をする必要があり、時間がかかったり間違えて破棄して紛失したりする場合も考えられます。
災害で水害や地震が起こった時には紙カルテが使い物にならなくなってしまうため、BCPで安全に保管できる場所を指定しておくなどの対策が必要です。
また紙カルテは診療期間が長ければ長いほど分厚く、重くなります。レセプト作成のときには医療事務の方が書庫を何往復もする必要がある、訪問診療では医師や看護師が重たいカルテを何冊も持ち歩く必要があるなど大変です。
電子カルテのメリット・デメリット
電子カルテのメリットとデメリットについてみていきましょう。
電子カルテのメリット
電子カルテのメリットは手間が省けることです。
紙カルテの場合は持ち運んだり探したりと手間がかかることが多くありましたが、電子カルテでは検索機能を使えばすぐに見つけて閲覧可能です。
また診療記録や検査データ、看護記録、薬剤情報など、さまざまな情報をクラウドに保存してタイムリーに反映することができるため、効率よく他職種との連携ができるようになります。
紙カルテのときには記録を筆記で残していたため、人によっては文字に癖があり読めないこもありましたが、電子カルテでは打ち込みになるため、読み取れないということも少なくなるでしょう。
記録の保管もスペースを取ることがなく、データのため劣化することもありません。検査データを紙に貼り付けて整理したり、処方内容を1つずつさかのぼって確認したりすることはなくなります。
また紙媒体での契約書などもデータ化して電子カルテに保存できたり、その場で写真を記録に貼り付けて保存することもできたりと、手間が省けることが多々あります。
電子カルテのデメリット
電子カルテのデメリットは、電気がない状態では閲覧できず情報共有も難しくなります。
またパソコンにウイルスが入り込んでしまうと、関連するデータがすべて感染してしまいます。紙カルテは1つのカルテが汚れても他のカルテに影響しませんが、電子カルテの場合には1つの感染が全てに影響を与えてしまう可能性があります。
きちんとしたセキュリティ管理が必要となってくるため、それなりの知識も必要になってきます。またコスト面でも維持していくのに多額の費用がかかってしまい、経営の負担になることは間違いありません。
紙カルテと電子カルテの併用も可能
紙カルテと電子カルテを比較してみてきましたが、中には併用している事業所も多くあります。
訪問看護の事業所では複写式の記録用紙を使用しているところも多く、看護記録は紙カルテで報告書や計画書の作成、レセプト作成などは電子カルテの機能を利用するなど併用しているところも少なくありません。
レセプトなどの計算や多数の書面を作成しなければならないときには、効率がいい電子カルテを利用し、記録など普段使うものに関しては、慣れていて利便性が高い紙カルテにしている場合もあります。
費用整理を行い、運営経費が許せる範囲で導入する方法も1つの手です。
『iBow』の紹介
電子カルテのデメリットはウイルスの感染予防や個人情報のセキュリティだとお伝えしました。『iBow』ではこのデメリットを解消できるような機能が備わっています。
セキュリティに関してはパソコンやタブレットなどの端末には記録の保存を行いません。
全てクラウド上で管理しているため、端末を紛失してしまってもIDやパスワードの入力が必要なため『iBow』にアクセスは難しく、個人情報が漏れる可能性は低くなります。
また令和3年1月29日に厚生労働省より、2要素認証の利用が必須事項となりました。『iBow』では2要素認証を取り入れており、情報漏洩などのコンプライアンス違反対策にも対応できて安全に運営できます。
また事業所側も法令順守違反にならないようなシステム設計や料金設定となっています。
まとめ
紙カルテと電子カルテでは全く正反対のメリットとデメリットが挙げられます。
どちらを利用するかは組織の大きさや他職種との連携方法、セキュリティをどのように考えているかなど様々な視点から、選ぶ必要があります。
セキュリティや利便性などを考慮すると、電子カルテを導入すると業務効率化、さらには費用対効果の向上が期待できるでしょう。