医療現場でのカンファレンスとは、日々行っている打ち合わせやミーティング、話し合いなどの総称です。訪問看護ステーションでも、利用者の状況、対応、ケアの方向性などを共有し問題解決を図る重要な機会となっています。
一方で、カンファレンスの進め方が分からない、カンファレンスを実施しても効果が出ないなど課題を感じている人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、訪問看護ステーションにおける効果的なミーティング方法、進め方のコツなどについて紹介します。
1訪問看護における効果的なミーティングとは
2訪問看護における効果的なミーティングの進め方
2-1ステップ1 役割を決める
2-2ステップ2 テーマの設定・準備
2-3ステップ3 ミーティングの実施・終了
3訪問看護における効果的なミーティングのポイント
3-1目的を理解する
3-2事前の準備を怠らない
3-3遅刻厳禁・時間厳守
3-4発言を促す
4ステーション内のスケジュール管理・共有に『iBow』
5まとめ
訪問看護における効果的なミーティングとは
ビジネス一般で「カンファレンス」とは大きな会議を指しますが、医療現場では少人数で行う日々のチームミーティングから規模の大きなグループミーティングまで幅広い議論の場に使われています。
訪問看護ステーションでも、チームワークの醸成や意思統一、問題解決に必要不可欠な業務といえるでしょう。
訪問看護師は、利用者のケアや日常生活のサポートをする中で精神面での支えになることも少なくありません。信頼関係を築くと利用者は本音を漏らすこともあり、それをミーティングで報告すればケア内容の改善や対策などを話し合うことができます。
医師、看護師、ケアマネージャーなど多職種でのミーティングにも有効です。多角的な視点でケアの方向性を決定できれば利用者の気持ちに寄り添ったケア、サービスの質向上に役立ちます。
また、新しい気づきや発見によって対象理解や学びにつながり、スタッフの教育と成長にもつながるでしょう。
訪問看護における効果的なミーティングの進め方
カンファレンスを行うことはメリットが高いといえますが、限られた時間でどれだけ生産性を上げるかも重要な要素となってきます。
しかし実際にはミーティングの進め方がわからない、内容が活かされていない、時間内にまとめられないといった声があるのも事実です。そこで、カンファレンスを実施するための具体的な進め方をステップごとに紹介します。
ステップ1 役割を決める
まずは、ミーティングを実施するための役割分担を行います。議題や日程を企画調整するカンファレンス係、ミーティングの進行をする司会者、当日の記録を行う書記を決めます。そして参加するメンバーは、当日に意見を出し合いテーマの必要性に応じて事例を準備しましょう。
ステップ2 テーマの設定・準備
次に、ミーティングのテーマを設定します。テーマ設定は、ミーティングの目的を明確にし問題解決に向けた取り組みを効率的に話し合うため重要です。主に次のような視点で絞り込んでいきますが、あらかじめスタッフの意見を取り入れたうえで考えていきましょう。
・メンバーの関心が高いこと。
・メンバーの力を借りた方がよいこと。
・緊急性が高い問題や繰り返し起こっている問題であること。
・実習の目的目標達成に関わること。
・メンバーの成長に必要なこと。
取り組みや課題が多い場合は、アジェンダを作成し議題をリスト化しておきましょう。その後、カンファレンス係は次のような準備を行います。
・計画の内容を師長や管理者などに伝え、必要に応じて内容を相談する。
・スタッフ全員(師長や管理者も含む)にテーマの告知をし、意識や関心を高めてもらう。
・事例がある場合は、事例提供者に資料を準備してもらい、確認する。
・司会者とテーマや資料の確認、当日の進行などについて打ち合わせを行う。
ステップ3 ミーティングの実施
当日は司会の進行で議論を進め、メンバーが発言または質問できるように場をまとめてもらいます。同じ人ばかりに発言させるのではなく、可能な限り全員が発言できるように調整してもらいましょう。そして終了前に内容をとりまとめ、メンバーに確認を求めます。
書記は当日の議事録をとり、自身が発言するときは近くの人に記録をお願いします。議事録を記録用紙にまとめたら、内容の妥当性を師長に確認してもらいましょう。その後、ミーティング内容を看護記録に記載して情報の共有を行い、決定した事項は看護実践に活かしてもらいます。
訪問看護における効果的なミーティングのポイント
利用者宅への訪問で準備や実施に時間をかけられない訪問看護では、いかにミーティングを効率的に行うかを考える必要があります。そのためにはミーティングを行う上で効果的なポイントを把握し、注意すべき点をルール化していくとよいでしょう。
目的を明確にする
ミーティングでは、単なる報告や連絡をするのではなく、なぜミーティングが必要なのか、話し合う目的を明確にする必要があります。議題は、前日に参加者全員で話し合いましょう。早急に対策が求められるもの、緊急性の高いもの、また共通した話題・課題を取り上げてそれぞれの意見を求める方法も有効といえます。
ミーティングの目的に多く取り上げられているものを例としてあげていきます。
・情報収集をした内容の対象理解、知識などの情報交換、学習共有
・プライバシーの配慮など倫理観の育成
・事例を踏まえた看護内容の検討と対応、実践の評価
・学習や実践で見えてくる課題の問題解決
・役割やチームワークなどコミュニケーションや人間関係で醸成される学びの共有化
事前の準備を怠らない
事前の準備は、ミーティングをスムーズに実施するために必要です。話し合いの席で相談などを受け付けて意見を出し合っても、時間内に終わらない可能性があるからです。
まずは話し合う内容をピックアップして前日に議題を共有しましょう。テーマが決まっていれば当日はすぐに始められ、時間内にまとめやすくなります。
遅刻厳禁・時間厳守
ミーティングでは、準備にかかる時間、移動時間なども含めて開始時間と終了時間を決めましょう。時間を厳守するように促すことで会議への集中力を高め、生産性も向上します。
発言を促す
誰もがそれぞれの立場で自分の意見や気持ちを伝えやすい、自由で活発なミーティング機会をつくっていくことも大切です。意見をすると詰問される、または発言しても反応がないといった状況では、たとえ明確なテーマを持ってミーティングを行っても問題解決や学びの共有化にはつながらないでしょう。
自分の言葉で伝えられるようにするためには、オープンな職場環境を構築する必要があります。普段からスタッフ間でのコミュニケーション機会を持つ、定期的に1on1ミーティングを行うなどが効果的といえます。
特に1on1ミーティングは、管理者や師長などがスタッフ1人1人との関係性を深めるきっかけにつながります。1on1ミーティングは基本的にスタッフの思いや考え方、キャリアに対する姿勢などを理解することで、スタッフは話を伝えること、管理者は受け止めるという姿勢が重要です。
ステーション内のスケジュール管理・共有に『iBow』
カンファレンスを実施するためには、スケジュール調整が必要です。ステーション内のスケジュール管理、情報共有に便利なのが訪問看護専用電子カルテ『iBow』です。
『iBow』は日々の看護記録を始め、訪問予定、カンファレンス、研修などのステーション予定管理が行え、スケジュールやタスクを共有することで業務の割り振りやミーティングの実施などがスムーズに行えます。
また、カンファレンスの議事録や報告書などの作成も『iBow』で簡単に作成でき、メンバーとの共有もボタン1つで完了します。計画段階から議事録送付までの作業を効率化できるツールです。
まとめ
カンファレンスを効果的に行うためには、話し合いのテーマに問題意識を持つこと、意見に耳を傾け、また自身の意見を伝えることが大切です。それらを実践に活かすことにより、自身のキャリアの成長にもつながります。
日々の記録や申し送り、カンファレンス計画などを効率よく行うためにも、ぜひ『iBow』の活用を検討してみてください。