医療の多様化に伴い、在宅での看取りへのニーズも高まっていることでしょう。
今回は、訪問看護基本療養費に上乗せして算定できる項目である「訪問看護ターミナルケア療養費」について解説します。
1訪問看護ターミナルケア療養費とは
2訪問看護ターミナルケア療養費1と2
2-1訪問看護ターミナルケア療養費1
2-2訪問看護ターミナルケア療養費2
3訪問看護ターミナルケア療養費の算定要件とは
4療養費算定時に確認すること
4-1死亡日に算定する
4-2二重算定になっていないかを確認する
4-3最後に実施した訪問看護が「医療保険制度」によるものか「介護保険制度」によるものかを確認する
5レセプトにも便利な『iBow』
6まとめ
訪問看護ターミナルケア療養費とは
訪問看護ターミナルケア療養費は、訪問看護ステーションの看護師等が在宅もしくは特別養護老人ホーム等においてターミナルケア(終末期看護)を提供した場合に加算できる項目です。
なお、「特別養護老人ホーム等」には以下の施設が該当します。
・指定特定施設
・指定認知症対応型共同生活介護事業所
・指定介護老人福祉施設
(有料老人ホーム、軽費老人ホーム、養護老人ホーム、認知症高齢者グループホーム、特別養護老人ホーム)
訪問看護ターミナルケア療養費1と2
訪問看護ターミナルケア療養費は、さらに「1」と「2」に分かれます。それぞれ算定要件や算定額が異なりますので、ここでは厚生労働省の資料を基に解説します。
参考)厚生労働省「訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法」
https://www.mhlw.go.jp/訪問看護ターミナルケア療養費1
訪問看護ターミナルケア療養費1は、在宅もしくは特別養護老人ホーム等で死亡した利用者のうち、介護保険制度における「看取り介護加算等」を算定していない利用者に算定でき、その額は25,000円です。
訪問看護ターミナルケア療養費2
一方、訪問看護ターミナルケア療養費2は、在宅もしくは特別養護老人ホーム等で死亡した利用者のうち、介護保険制度における「看取り介護加算等」を算定している場合に算定し、その額は10,000円です。
訪問看護ターミナルケア療養費の算定要件とは
訪問看護ターミナルケア療養費の算定にあたっては、下記の4つの条件を全て満たしている必要があります。
・訪問看護基本療養費もしくは精神科訪問看護基本療養費を算定すべき指定訪問看護を行っている訪問看護ステーションの看護師等が、在宅もしくは特別養護老人ホーム等において死亡した利用者に対して、その主治医の指示によりターミナルケアを提供した場合
・利用者の死亡日及び死亡日前14日以内、つまり計15日間に2回以上の指定訪問看護を実施した場合
・訪問看護におけるターミナルケアに係る支援体制について、その連絡先や緊急時の注意事項について利用者及びその家族等に説明したうえでターミナルケアを行った場合
・死亡した場所及び死亡時刻等を訪問看護記録に記録している場合
参考)厚生労働省「訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法別紙2」
https://www.mhlw.go.jp/療養費算定時に確認すること
訪問看護ターミナルケア療養費の算定にあたって注意したいポイントが3つあります。
死亡日に算定する
訪問看護ターミナルケア療養費の算定は、利用者の死亡日にしかできません。
二重算定になっていないかを確認する
訪問看護ターミナルケア療養費は、1ヵ所の施設でしか算定できません。
そのため、同一の利用者について他の訪問看護ステーションにおける「訪問看護ターミナルケア療養費」、また保険医療機関における在宅患者訪問看護・指導料「在宅ターミナルケア加算」、あるいは同一建物居住者訪問看護・指導料における「同一建物居住者ターミナルケア加算」が算定されていないことを確認しておく必要があります。
最後に実施した訪問看護が「医療保険制度」によるものか「介護保険制度」によるものかを確認する
また、一つの訪問看護ステーションにおいて、死亡日及び死亡日前14日の期間に介護保険制度による訪問看護と医療保険制度における訪問看護の両方を利用した場合には、最後に実施した訪問看護が医療保険制度によるものなのか、介護保険制度によるものなのかによって算定項目が異なるため、注意が必要です。
最後に実施した訪問看護が医療保険制度によるものであれば「訪問看護ターミナルケア療養費1」を、介護保険制度によるもので「看取り介護加算等」を算定している場合であれば「訪問看護ターミナルケア療養費2」を算定できます。
レセプトにも便利な『iBow』
訪問看護ターミナルケア療養費以外にも訪問看護療養費にはさまざまな項目があり、算定要件が複雑でわかりにくいこともあるでしょう。
そこでおすすめしたいのが、訪問看護専用電子カルテシステム『iBow』です。
『iBow』は日々の看護記録等はもちろんのことレセプト業務にも対応しているため、訪問看護療養費の算定も頭を悩ませることなく行えます。
まとめ
今回は、訪問看護ターミナルケア療養費について解説しました。
ターミナルケアを提供した利用者が死亡した場合には、訪問看護ターミナルケア療養費1あるいは2の算定が可能です。
訪問看護専用電子カルテシステム『iBow』は、訪問看護ターミナルケア療養費の算定を含めあらゆるレセプト業務に対応していますので、ぜひ導入してみてください。