近年、個人の価値観や働き方の多様性が重視されるようになり、一人ひとりの個性を活かしたマネジメントが求められている傾向にあります。そう言った風潮の中、世界的に注目を集めている人材育成方法の一つが1on1ミーティングです。
アメリカでは企業で頻繁に行われている手法であり、最近は国内でも1on1ミーティングを取り入れている大手企業が増加しています。
1on1ミーティングは人材育成を目的にしたミーティングで、上司が部下の状況や業務の進行状況を把握するのに効果的な方法です。今回は、人材育成やマネジメントに悩む経営者のために、1on1ミーティングの意味や効果的に実施する方法について説明します。
目次
11on1ミーティングの目的
1-1上司と部下の信頼関係が構築される
1-2企業全体のエンゲージメントが向上する
1-3仕事の進捗状況が把握できる
1-4離職率を低下させる
2人事評価面談との違いは?
3効果的な1on1のやり方とは
3-1部下の話を傾聴する
3-2部下の目を見て話す
3-3部下のモチベーションを上げる
3-4メモを取る
3-5柔軟なスケジュール調整をする
4まとめ
1on1ミーティングの目的
1on1ミーティングとはメンター(上司)とメンティ(部下)が1対1で行う面談のことで、IT企業で多く採用されているマネジメント方法です。一方通行のコミュニケーションではなく、双方向で質の高いコミュニケーションをとることができます。
1on1ミーティングは短時間の面談を高頻度で行います。一般的には、1週間に1回が多く、最低でも月に1回は実施している企業がほとんどです。1回あたりのミーティング時間は30分程度であり、短時間で行われている傾向にあります。
1on1ミーティングを実施する目的は、上司と部下の信頼関係を構築し、企業全体のパフォーマンスを最大限にひきだすことです。
1on1ミーティングではコミュニケーションを重要視しており、上司は部下の意見をよく聴き、部下は自分の意見をまっすぐに伝えます。そうすることで部下の成長が促進され、チーム全体の成功が期待できます。
それでは、企業が1on1ミーティングを実施する具体的なメリットを4つ紹介します。
上司と部下の信頼関係が構築される
1対1のコミュニケーションをとることで、上司と部下がお互いを信頼できることが期待されます。上司と部下の信頼関係が構築されれば、社内全体の仕事の生産性を高めることができます。
企業全体のエンゲージメントが向上する
1on1ミーティングで上司と部下の関わりが増えることによって、エンゲージメントの向上に良い影響を与えます。部下は上司からのフィードバックを受け、業務への意欲が高まり成長が期待できます。
上司は部下との1on1ミーティングを振り返ることで上司自身も成長していくため、1on1ミーティングは企業全体にとってプラスに働くのです。
仕事の進捗状況が把握できる
1on1ミーティングをすることによって、上司は部下の仕事の進捗状況を把握しやすくなります。進捗状況を把握できると、上司は部下に対する安心感を抱くことができますし、部下も「気にかけてくれている」と実感することができます。
離職率を低下させる
離職率が低い人に共通していることは、心理的安全性が高いということです。1on1ミーティングの実施により部下の日頃の思いや感情を知り、精神的にフォローすることは、部下の心理的安全性を高めます。部下の心理的安全性が高まれば、結果的に離職率の低下が期待できます。
人事評価面談との違いは?
1on1ミーティングと人事評価面談の大きな違いは、実施する方法と目的です。人事評価面談では、評価を行う上司と評価される部下という立場に分類され、業務内容に対してのフィードバックが行われます。この場合、評価をする上司はフィードバックを行うことで部下のモチベーションを向上できるように関わります。
一方で1on1ミーティングでは、上司と部下のコミュニケーションを重要視しているため、上司から部下に対して評価することはありません。人事評価面談のような一方的なコミュニケーションではなく、オープンな対話のような場となります。
部下の悩みを把握し信頼関係を構築することで、部下が自発的に行動できるように促すことが1on1ミーティングのねらいです。部下の視点から見ても、自分の考えが業務に反映される機会が増えるため、仕事に対するモチベーションが上がり業務成績の向上が期待できます。
効果的な1on1のやり方とは
それでは、効率よく1on1ミーティングを行うための注意点について5つ紹介します。
部下の話を傾聴する
1on1ミーティングでは、お互いのコミュニケーションを大切にしているため、人事評価のような一方的な対話にならないようにします。上司は「1on1ミーティングは部下のために行うものである」という認識を持ち、まずは部下の話をしっかり聞くことが重要です。
傾聴の基本的な技術には、「うなずき」「あいづち」「繰り返し」などがあげられます。また、相手の話を否定せず、肯定する姿勢で話を聞くことも効果的とされています。
部下の目を見て話す
1on1ミーティングは信頼関係の構築にも非常に役立ちます。高圧的な話し方や横柄な態度だと、部下は上司を信頼できず信頼関係をうまく構築できません。
そのため部下の目をしっかり見て話し、理解しようとする姿勢を伝えることで信頼関係の構築につながります。信頼関係が構築されると、部下は業務に対する悩みや不安を打ち明けてくれるようになるでしょう。
部下のモチベーションを上げる
1on1ミーティングを行う目的の一つに、部下の成長による、企業全体の業績の向上があります。業務と関係のない話で和やかな雰囲気を作ることも大切ですが、重要なのは業績の向上につながるような話題を意識しながら行うことです。
メモを取る
1on1ミーティング中にどのような会話をし、どのような成果があったのか、メモを取っておくことでいつでも振り返ることができるようになります。ミーティングごとに振り返ることで、改善点を次回以降のミーティングに活かすことができます。
また、メモを取ることで、お互いにミーティングに集中できることも期待されます。メモを共有することでミーティングの透明性を保て、部下が安心してミーティングに参加することができるでしょう。
柔軟なスケジュール調整をする
1on1ミーティングのスケジュールを決めても、急な業務によって実施できないことも想定されます。そういった場合はミーティングをキャンセルするのではなく、別日に改めるなど柔軟にスケジュール調整することが望ましいです。
キャンセルではなくリスケジュールすることで、上司が部下との時間を重要視しているということが伝わりやすくなります。
まとめ
今回は、1on1ミーティングの目的や効果的に実施する方法について説明しました。1on1ミーティングを効果的に行うことで、上司と部下の信頼関係が構築されるだけではなく、部下の成長と企業全体の成長が期待されます。ぜひ1on1ミーティングの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
『iBow』お役立ち情報では、人材マネジメントの基本的な内容や押さえておくべきポイントについてもまとめていますので、ぜひご覧ください。
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