看護師業務において適切な労務管理を行うためには、勤務表が欠かせません。
そこで今回は、訪問看護における勤務表の必要性、勤務表の様式、勤務表作成のポイントについて解説します。訪問看護ステーションの管理者や経営者は、ぜひ参考にしてください。
目次
1 訪問看護における勤務形態
1-1日勤
1-2短時間勤務
1-3オンコール当番
1-4宿直制度
2 勤務表の必要性について
3 訪問看護の勤務表が全国統一に!
4 勤務表の作り方・書き方のポイント
5 勤務表作成には『iBow KINTAI』
6 まとめ
訪問看護における勤務形態
訪問看護には、さまざまな働き方があります。
日勤
訪問看護の勤務形態のうち、最も主流なのが日勤でしょう。ステーションによって定められた時間に出勤し、日中は訪問や記録などの業務を行い夕方に退勤するという、一般的によくみられる勤務パターンです。
短時間勤務
ステーションによっては、1日数時間〜の短時間勤務や、中抜け制度を取り入れていることもあります。子育てや介護などの理由でワークライフバランスを重視したい人や、パートタイム間隔で働きたい人に適した働き方であるといえるでしょう。
オンコール当番
多くの訪問看護ステーションにおいて、オンコール制度が導入されていることでしょう。スタッフが順番に当番を担い、夜間や休日に電話対応や緊急訪問などの利用者対応を行います。当番中はいつでも対応できるように備えておく必要がありますが、ステーションで待機する必要はないことがほとんどです。多くの場合、専用の電話を持って自宅で待機します。オンコール当番の頻度は、ステーションに在籍するスタッフの数などによって異なります。
宿直制度
宿直制度を導入している訪問看護ステーションもあるようです。オンコール制度では担当者は自宅で待機しますが、宿直制度ではステーションで待機します。
勤務表の必要性について
訪問看護業務においては、以下の理由で勤務表作成による勤怠管理が欠かせません。
・労働負担の軽減
・スタッフの満足度向上
・コンプライアンス遵守
・生産性向上
勤務表には、ステーションに所属する全スタッフの氏名や勤務形態が記載されているため、各スタッフの業務状況が一目でわかります。管理者は、各スタッフの出勤日数や休日日数、オンコール当番の回数や頻度などをできるだけ平等に設定することで、労働負担の軽減やスタッフの満足度向上を図る必要があります。
また、勤務表作成による勤怠管理は、コンプライアンス遵守の視点においても重要です。令和元年より客観的な勤怠データを管理することが義務化されているため、勤務表の作成による労働管理はコンプライアンスを遵守することにつながり、ステーションの健全な経営をアピールできます。
さらに、勤務表作成による勤怠管理は、生産性の向上を図るためにも重要です。労働時間を適切に管理することで、各スタッフの長時間労働やオンコール業務の負担の集中を防ぎ、スタッフの心身の負担の軽減や健康維持増進が期待できます。その結果、生産性が向上し、ステーション全体としての機能の維持や利用者の満足度の向上にもつながることでしょう。
訪問看護の勤務表が全国統一に!
令和3年3月30日、厚生労働省の通知により、訪問看護における勤務表の様式が全国統一となりました。
参考)厚生労働省「従業者の勤務体制及び勤務形態一覧表の取り扱いについて」
https://www.zenhokan.or.jp/wp-content/uploads/tuuti702.pdfこの様式の特徴は以下のとおりです。
・指定、許可にあたっての人員配置基準を満たすことを一覧で確認できる
・人員数の算出にあたり必要な数値が確認できる(常勤職員の勤務すべき時間数、利用者数・入所者数)
・実地指導における勤務実績の確認にも流用できるよう、勤務時間を記載する期間は4週間ではなく1か月(暦月)とする
・入力の利便性を確保する
・必要項目を満たしていれば、各事業所で使用するシフト表等の提出により代用することで可能とする
ファイル形式をExcelとし、自動計算数式の挿入やプルダウン選択が可能となっているため、勤務表作成に係る時間の削減や効率化にもつながっています。
勤務表の作り方・書き方のポイント
従業者の勤務体制及び勤務形態一覧表は、管理者やスタッフがそれぞれの勤務状況を把握するのにはもちろんのこと、施設の開設時や各加算の申請、変更届等の際に提出が求められる書類です。そのため、正しく作成する必要があります。
以下に示す項目は、どのサービス種別においても共通して必ず記載しなければならない項目ですので、必ず記載するようにしましょう。
・サービス種別
・事業所名
・職種
・勤務形態(常勤・非常勤/専従・兼務)
・資格、修了研修
・氏名
・従業者ごとの日々の勤務時間(勤務時間帯)
・従業者ごとの当月の勤務時間数合計
・兼務状況(兼務内容、兼務先)
・常勤の従業者が勤務すべき時間数
このなかでも、常勤・非常勤の区分についての考え方には注意が必要です。訪問看護においては、「常勤」を選択する場合、ステーションによって定められている常勤の従業者が勤務すべき時間数に達していることが条件となり、雇用形態は考慮しません。たとえば、常勤者に週40時間の労働を求めているステーションにおいては、週に40時間以上の労働をしているスタッフであれば、非正規雇用であっても常勤扱いとなります。
また、スタッフが育児・介護休業法による短時間勤務制度を利用する場合には、週に30時間以上の勤務でも、常勤のスタッフが勤務すべき時間数を満たしたものと考えます。この場合には、人員基準確認表においては1人の常勤スタッフとしてカウントしたうえで、「兼務状況等」の欄に「短時間勤務制度利用」と記します。
勤務表作成には『iBow KINTAI』
訪問看護での勤務表作成や勤怠管理におすすめしたいのが、訪問看護専用電子カルテシステム『iBow』のサービスである『iBow KINTAI』です。『iBow KINTAI』では、自宅や訪問先からのモバイル端末を使った出退勤打刻ができ、日々の打刻記録をもとにして勤務形態一覧表が自動で作成されます。勤務形態一覧表はExcel出力も可能ですので、勤怠管理において便利です。もちろん、常勤換算表の自動作成も可能です。『iBow KINTAI』は『iBow』を契約していれば無料で利用できます。
まとめ
今回は、訪問看護における勤務表の必要性や作成のポイントについて解説しました。訪問看護においては、スタッフの労働負担の軽減、コンプライアンスの遵守などの観点から、勤務表を用いた勤怠管理が必須です。『iBow KINTAI』を活用し、効率よく勤怠管理を行っていきましょう。