医療業界でも人材不足が懸念されるなか、看護職員の採用と定着への取り組みはそれぞれの訪問看護ステーションにとって大きな課題とされています。「求人情報を出したが反応がまったくない」「せっかく採用しても人材が定着しない」などの悩みを抱えているステーションも多いのではないでしょうか。
そこで見直したいのが、人材募集です。人材募集は手段によってアプローチが異なり、ターゲットや雇用形態、費用対効果などによって使い分ける必要があります。
そこで今回は、訪問看護ステーションに合った適正な人材募集の手段とそれぞれのメリット・デメリットを解説します。また、離職を防ぐ職場づくりのコツなども紹介するので参考にしてください。
1訪問看護で働く人材の求人手段とメリット・デメリット
1-1求人メディア・求人サイト
1-2求人メディア・紙媒体
1-3人材紹介会社/人材派遣
1-4ハローワーク
1-5自社ホームページ
1-6SNS
1-7社員紹介
2理想の人材の見極め方
3離職をしない職場づくりにiBow
4まとめ
訪問看護で働く人材の求人手段とメリット・デメリット
訪問看護は専門職としての高いスキルを求めるだけでなく、ステーションが必要とする人材やステーションの魅力、働くメリットなどを伝えられる求人を選ぶ必要があります。主な採用手法を1つずつみていきましょう。
求人メディア・求人サイト
求人媒体には、Web媒体による求人サイトや転職サイトなどがあります。
Webメディアは、いつでも閲覧できる手軽さから多くの求職者に訴求しやすいです。また検索機能を利用して条件を絞り込むことでターゲット層に情報を届けやすいというメリットもあげられます。
一方で、掲載する内容や期間によってはコストがかかり、応募者の管理にも手間がかかるのがデメリットと言えるでしょう。
求人メディア・紙媒体
また求人メディアには広告、フリーペーパー、チラシ、ポスティングなどの紙媒体があります。
紙媒体は、配布するエリアを絞り込み地域で働く人材をターゲットにできるメリットがあります。また業界の専門誌などに掲載できれば、スキルや向上心を持った人材の募集につながる可能性があるでしょう。
ただし応募者がいなくても費用がかかってしまう、広告スペースに限りがあるため十分な訴求ができない可能性があるなどのデメリットがあげられます。
人材紹介会社/人材派遣
人材紹介会社を通した人材募集では、代表的なものとして看護協会の職業紹介サービス(eナースセンター)があります。各都道府県の協会が行っているため、地域の人材に絞った採用が可能です。
メリットは、看護職に特化し条件にあった人材とのマッチングが行えるところです。また正規職員・派遣・パートなどさまざまな雇用形態を扱っており、必要な期間だけ即戦力を求めることもできます。
一方デメリットは、候補者を多く紹介するのに対し、条件を優先する傾向にありミスマッチにつながりやすいところと言えるでしょう。
ハローワーク
ハローワーク(公共職業安定所)は、職業支援サービスとして全国に窓口を持っています。登録して求人申し込みを行い、求人票を公開する仕組みです。
ハローワークのメリットは無料で求人票を掲載できることで、採用コストを大幅に節約できます。また条件によって「トライアル雇用奨励金」「特定求職者雇用開発助成金」など助成金の給付が受けられるので採用費の予算が少ない場合におすすめです。
反対にデメリットは求人票の記載様式が決められておりステーションの魅力を伝えにくい、面接の調整に時間がかかるなどがあげられます。
自社ホームページ
最近は多くの訪問看護ステーションで自社のホームページを持っており、コンテンツとして採用サイトを設け応募者を募る方法を採用しています。ホームページによる募集は募集内容を自由な形式で訴求できて、会社の理念や方針、職場での活動などさまざまな情報を掲載できるメリットがあります。
求職者は、応募前に興味のあるステーションや事業所のホームページから情報収集する傾向にあります。求職者がビジョンや考え方などを共有して面接に臨むため、採用後の貢献度が高くなると考えられるでしょう。
一方で、ホームページを発見してもらわないと応募につながりにくいデメリットもあります。SEO対策など目にとまる工夫や、採用イベントなどに参加するなど人が集まる対策が必須です。また、ホームページを外部に依頼する場合はコストがかかります。
SNS
近年はSNSを使ったソーシャルリクルーティングも注目されています。求職者と事業所でコミュニティを形成し、掲示板に集まる方法を考えます。
SNSのメリットは、ほぼ無料でサービスを利用できるうえ、口コミや拡散などの効果が期待できる点で費用対効果が高くなることです。
また双方のコミュニケーションができることでダイレクトソーシングとしても機能し、独自に人材を発掘・スカウトできる可能性があります。人材採用でのミスマッチも低いと言えるでしょう。
SNSのデメリットは、コミュニケーションが欠かせないため頻繁に情報のアップデートを行う必要があることです。また時間をかけて関係を構築していくため、転職や復職を検討する潜在層にもアピールできる反面、欠員補充など急募には対応しにくい手段と言えます。
社員紹介
社員紹介(リファーラルリクルーティング)は自社の社員から友人・知人の紹介(口コミ)または推薦してもらう手段で、人手不足の業界では重要な採用方法です。
リファラル採用は、転職や復職を検討している潜在的な人材を発掘できる可能性があるのがメリットです。また直接の交渉となるため日程の調整がしやすく、採用コストもかかりません。
一方で、紹介された人材のスキルや意欲など、必ずしもマッチングしない可能性があるのがデメリットです。紹介者との人間関係など背景も含め考慮する必要があります。
理想の人材の見極め方
訪問看護では「想像していたのと違う」などの理由で離職してしまうケースが見受けられます。ステーションに適した人材かどうかを見極めるためには、採用条件を明確にして面接に臨みましょう。
例えば看護のスキルや経験以外にも、コミュニケーション能力や危機管理能力など、プラスアルファの要素を求めているステーションも多いでしょう。そのような要望を明らかにし、相手の意見や反応を観察しながら確認しあうことが大切です。
給与や待遇だけではなく、ステーションのビジョンや風土・文化、働きやすさ、そして社内事情などをできる限り正確に伝え、ステーションの特色にマッチングする人材を確保していきましょう。採用後のフォローアップも大切です。
離職をしない職場づくりに『iBow』
訪問看護ステーションにとって、人的資本は事業運営を維持・成長させるための重要な要素です。適切な人材の採用から労働時間の管理、賃金、働きやすいシステムの構築など適切な訪問看護労務管理が求められるでしょう。
そのサポートとなるのが訪問看護専用電子カルテ『iBow』です。『iBow』は看護計画から報告書などの書類をデータ化し、タブレットなどを活用して外出先でも記録ができるため、時短勤務や直行直帰など柔軟な働き方にも対応します。
またスケジュール管理、勤怠・給与システムとも連携でき、月ごとの診療報酬明細書(レセプト)代行サービスを活用することで業務時間を大幅に削減することができます。
人材募集では「ICT導入済み」と記載することで、業務効率による柔軟な働き方を提供するステーションとしてアピールできるでしょう。
まとめ
人材募集は、今回紹介したようにさまざまな種類がありますが、募集要項で記載できるものは限られているため複数の方法を組み合わせて費用対効果の高い発信を行っていく必要があります。
よいポイントをアピールすることも重要です。一方で求職者にとっては月当たりの残業時間やオンコール体制の有無、多く対応している利用者なども知りたい要素と考えられます。それに対しどのような体制を整えているか、どのような働き方を提供できるか回答できるようにまとめておきましょう。
訪問看護の労務管理に関してさらに詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事も参考にしてください。
訪問看護の労務管理1~ 求職者はココを見る!求人掲載のポイント ~
https://ewellibow.jp/useful/useful_20201229/