過去20年間で、訪問看護ステーションの数は約3倍、訪問看護療養費のレセプト件数は約7倍に増加しています。少子高齢化が進む日本では、今後さらに増加することが見込まれています。介護保険請求は電子化されている一方で、医療保険請求は未だに紙での運用が行われています。
そこで今回は、訪問看護の介護請求業務に関わっている方のために、訪問看護における伝送請求とメリット、便利なサービスについて解説します。
目次
1国保連請求とは
2国保連伝送とは
3国保連伝送を行うにはどうすればいいの?
3-1国保連伝送に必要な手続き
3-2介護伝送ソフトと市販のソフト市販の違い
3-3国保連伝送におけるメリット
4訪問看護の医療レセプト、オンライン請求は2024年5月から
5『iBow』介護請求伝送サービス
6まとめ
国保連請求とは
利用者が介護保険サービスを提供した介護サービス事業所は、利用者の所得に応じて7~9割を保険者である市区町村に請求します。しかし市区町村は保険給付の支払いを国民健康保険団体連合会(国保連)へ委託していることが多いため、実際には国保連への請求となります。
国保連に請求した以外の残り1~3割は利用者に請求を行います。介護給付費請求は、介護事業所番号によって識別されています。国保連請求は原則として、毎月1日~10日の間に必要なデータを提出しなくてはいけません。
国保連伝送とは
国保連伝送とは、介護給付費の請求に必要な情報を、インターネット回線で国保連に送信することです。介護保険制度で訪問看護を利用している被保険者の場合、介護費用は1~3割負担のため、それ以外の費用を国保連合会に請求する必要があります。
MOやFD、CD-Rなどの磁気媒体で請求を行っている事業所もありますが、最近ではインターネットでの請求が一般的です。
国保連伝送を行うにはどうすればいいの?
それでは、実際に国保連伝送を行うためにはどのようにすればいいのでしょうか。具体的な手続き方法と、国保連伝送によるメリットを紹介します。
国保連伝送に必要な手続き
1国保中央会ホームページにアクセスする。
国保連へデータを送付するためには介護伝送ソフトをインストールしなくてはいけません。そのためまずは国保連中央会ホームページから申し込みをします。
2介護伝送ソフトをパソコンにインストールする
介護伝送ソフトが届いたらパソコンにインストールし、簡易入力ソフトでデータを入力します。
3国保連合会から電子証明書の発行を受ける
不正なく請求が行われているかを証明するためのものとして、認証局から介護保険証明書を発行してもらいます。市販のクラウド型介護ソフトを利用している場合は、直接ソフトから国保連豪快に送付できるため電子証明書は不要です。
4介護伝送ソフトでデータを送信する
電子証明書の発行が終了したら、介護伝送ソフトでデータを送信します。データに問題がなく審査が通れば、介護給付費が入金されます。
介護伝送ソフトと市販のソフトの違い
介護給付費の請求に使うソフトには、国保連合会の介護伝送ソフトと市販のソフトがあります。それぞれどのような違いがあるのでしょうか。
介護伝送ソフトは市販のソフトに比べて導入コストが高いです。具体的には、利用するための申し込み手続きに60,000円、電子証明書の発行費用に13,200円かかります。その代わり、月々の利用料はかからないので、導入時や契約更新時のコストだけで済みます。
一方で市販のソフトは会社やプランによって大きく異なります。月額利用料が安く導入費用が高いソフトや、反対に導入費用が高く月額利用料が安いソフト、またトータルコストで見ると安く済みますが、機能やサポートが必要最低限なソフトなどがあります。
機能面でも、介護伝送ソフトと市販のソフトは大きな違いがあります。介護伝送ソフトは、国保連合会データを送付するためのソフトなので、台帳管理機能や請求書作成機能、伝送通信機能のみが使用できます。
一方で市販のソフトは、介護請求以外の機能でも使えるソフトが多くあります。例えば、経費や勤怠の管理ができる事務補助機能、給与計算機能などが使えるものもあります。また、サポート体制についても電話やメールだけでなく遠隔サポートや訪問サポートなど、充実しているソフトが多い傾向にあります。
市販のソフトは様々な会社から出ているので、事業所に合ったソフトを選べるのが大きなメリットです。
国保連伝送におけるメリット
電子媒体での請求より、インターネットでの国保連伝送の方が多くのメリットがあります。まず、伝送請求では24時間いつでもデータを送信することができます。インターネットを介して送付するため、郵送業務をする必要もありませんし、郵送物の遅延の心配もありません。
また、提出後にミスに気付いた場合にすぐ再送信できます。データに不正があった場合もエラーが出るため送信ミスにもすぐ気付くことができます。請求件数の確認をインターネット上でできるため送付漏れも少なくなりますし、支払いや返戻の通知も書面より早く確認することが可能です。つまり国保連伝送は業務改善にも効果的なのです。
市販のソフトの中には、介護給付費請求書や明細書の発行ができるものもあります。ステーションでの業務必要な機能が備えられているソフトを選べると良いでしょう。
訪問看護の医療レセプト、オンライン請求は2024年5月から
近年では、医療現場の負担軽減やデータ管理を目的に「レセプトのオンライン請求」が推進されています。しかし医療保険における訪問看護療養費の請求においては、「訪問看護療養費及び公的負担医療に関する費用の請求に関する省令」に基づき紙での請求のまま、なかなか進んでいないのが現状です。
レセプトのオンライン請求が進んでいないと、訪問看護事業所の負担が増加したり、訪問看護に関するデータの分析が遅れたりしてしまう可能性があるため、厚生労働省は「2023年1月からオンライン請求を可能とする」としていました。
しかし、社会保険診療報酬支払基金と国保連合会の審査基準一致のため、国保連のシステムの全面更改が2024年4月に予定されています。そのため、訪問看護のオンライン請求は2024年5月から開始する意向を示しました。
医療保険のオンライン請求と同時に、訪問看護ステーションでは「オンライン資格確認等システム」の導入も求められています。「オンライン資格確認等システム」とは、医療機関などの窓口において、利用者がどの医療保険に加入しているかをマイナンバーカードで確認する方法です。
『iBow』介護請求伝送サービス
訪問看護専用電子カルテ『iBow』では、看護記録の入力やレセプト書類の作成だけでなく、介護請求の伝送サービスもできます。『iBow』で介護請求を行うことで、電子証明書の発行手数料もかかりません。また、国保連合会の電子証明書の有効期限は3年ですが、『iBow』ならインターネットからデータ送付を行うだけです。
国保連合会のソフトは、報酬改定の度に買い替えたりバージョンアップしたりする必要があります。『iBow』なら、バージョンアップの手間や費用が省け、月額使用料以外はかかりません。
まとめ
今回は訪問看護における伝送請求とメリットについて説明しました。効率よく介護請求できる『iBow』の導入を検討してみてはいかがでしょうか。