訪問看護は医療保険と介護保険の知識が必要ですが、両方を理解するのは難しいですよね。制度が複雑なため、毎月のレセプト業務に頭を抱えている現場のスタッフも多いのではないのでしょうか。
レセプト業務では訪問看護の基本療養費だけではなく、加算項目の理解も求められます。しっかりと把握しておかなければ適切な請求をすることができません。
医療保険を用いた訪問看護における基本療養費には、訪問看護基本療養費と精神科訪問看護基本療養費とがあります。さらにそれぞれの基本療養費には、難病等複数回訪問加算や精神科複数回訪問加算等の加算項目があります。
今回は医療保険を用いた訪問看護基本療養費と、それに伴う加算の一部について説明します。さらに加算も含めたレセプト業務に便利なシステムをご紹介します。
目次
1医療保険を用いた訪問看護の基本療養費
1-1訪問看護基本療養費とは
1-2精神科訪問看護基本療養費とは
2「精神疾患を有する者に対する看護について、相当の経験を有する」とは
3精神科訪問看護基本療養費の類型(種類)と費用
4精神科訪問看護基本療養費の加算項目
5【訪問看護専用の電子カルテiBow】を使うと業務の効率化ができる!
6まとめ
医療保険を用いた訪問看護の基本療養費
医療保険を使った訪問看護における基本療養費は、「訪問看護基本療養費」と「精神科訪問看護基本療養費」に大別されます。まずはこの2点について説明していきます。
訪問看護基本療養費とは
訪問看護基本療養費は、訪問看護ステーションの看護師等が医療保険の訪問看護を行った場合に発生する費用です。訪問看護は医師が発行する訪問看護指示書と、それをもとに作成した訪問看護計画書に基づいて行います。
訪問看護基本療養費は訪問看護を行った際に、利用者1人につき1日1回、1週間に3日まで算定可能です。
難病等の特定の条件を満たす利用者に対しては、例外として訪問看護を1日に複数回や週4日以上行い、算定できる場合があります。
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訪問看護基本療養費の加算の一つ【難病等複数回訪問加算】医療保険における「難病等複数回訪問加算」とは難病等の利用者に1日に複数回の訪問看護を行うと算定できる加算です。
難病等複数回訪問加算とは、以下のいずれかに該当する利用者が対象です。
・特掲診療料の施設基準等・別表第七に掲げる疾病等の者
・特掲診療料の施設基準等・別表第八に掲げる者
・特別訪問看護指示書の交付を受けた利用者
別表第七に掲げる疾病とは、次の疾患を有する利用者のことです。
末期の悪性腫瘍
多発性硬化症
重症筋無力症
スモン
筋萎縮性側索硬化症
脊髄小脳変性症
ハンチントン病
進行性筋ジストロフィー症
パーキンソン病関連疾患(進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病(ホーエン・ヤールの重症度分類がステージ三以上であって生活機能障害度がⅡ度又はⅢ度のものに限る。))
多系統萎縮症(線条体黒質変性症、オリーブ橋小脳萎縮症及びシャイ・ドレーガー症候群)
プリオン病
亜急性硬化性全脳炎
ライソゾーム病
副腎白質ジストロフィー
脊髄性筋萎縮症
球脊髄性筋萎縮症
慢性炎症性脱髄性多発神経炎
後天性免疫不全症候群
頚髄損傷
人工呼吸器を使用している状態
引用元)厚生労働省 特掲診療料の施設基準等(
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=84aa9733&dataType=0)
別表第八に掲げる者とは、次に該当する利用者を指します。
一 在宅悪性腫瘍等患者指導管理若しくは在宅気管切開患者指導管理を受けている状態にある者又は気管カニューレ若しくは留置カテーテルを使用している状態にある者
二 在宅自己腹膜灌流指導管理、在宅血液透析指導管理、在宅酸素療法指導管理、在宅中心静脈栄養法指導管理、在宅成分栄養経管栄養法指導管理、在宅自己導尿指導管理、在宅人工呼吸指導管理、在宅持続陽圧呼吸療法指導管理、在宅自己疼痛管理指導管理又は在宅肺高血圧症患者指導管理を受けている状態にある者
三 人工肛門又は人工膀胱を設置している状態にある者
四 真皮を越える褥瘡の状態にある者
五 在宅患者訪問点滴注射管理指導料を算定している者
引用元)厚生労働省 特掲診療料の施設基準等(
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=84aa9733&dataType=0)
精神科訪問看護基本療養とは
精神科訪問看護基本療養費とは、精神疾患のある利用者に対して訪問看護を行った場合に発生する費用です。1人の精神疾患利用者に対して、原則週3日までの算定になります。
精神疾患のある利用者に訪問看護を行うには、次の条件が必要です。
①精神科訪問看護指示書がある
②精神疾患に有する者に対する看護について「相当の経験を有する」看護職員等が行う
③事前に地方厚生(支)局長に届出を提出している
「相当の経験を有する」の内容については次の項目で説明します。
精神疾患を有する者に対する看護について「相当の経験を有する」とは
相当の経験を有するとは、以下のいずれかに該当する保健師・看護師・准看護師・作業療法士となっています。
・精神科を標榜する保険医療機関において、精神病棟又は精神科外来に勤務した経験を1年以上有する者
・精神疾患を有する者に対する訪問看護の経験を1年以上有する者
・精神保健福祉センター又は保健所等における精神保健に関する業務の経験を1年以上有する者
・国、都道府県又は医療関係機関団体等が主催する精神保健に関する研修を修了している者
精神科看護や精神保健の業務を1年以上、または定められた団体の研修を修了しているといった知識や経験が必要になります。
精神科訪問看護基本療養費の類型(種類)と費用
精神科訪問看護基本療養費は、精神科訪問看護基本療養費(Ⅰ)~(Ⅳ)の4種類でしたが、2018年4月改定で精神科訪問看護基本療養費(Ⅱ)が廃止されています。
ここではそれぞれの類型の大まかな定義を説明します。
(Ⅰ)同一建物居住者以外に訪問看護を行った際に算定
(Ⅱ)精神障害者施設に入所する複数の利用者に対する訪問看護を行った際の算定であったが2018年に廃止
(Ⅲ)同一建物居住者に訪問看護を行った際に算定
(Ⅳ)外泊中の入院患者に対する訪問看護を行った際に算定
(Ⅰ)~(Ⅳ)の類型は、訪問看護を行う職種や利用者の状況によって算定する精神科訪問看護基本療養費が異なるため注意が必要です。
詳しくは厚生労働省告示第六十二号健康保険法(大正十一年法律第七十号)(
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000602948.pdf )を参考にしてください。
精神科訪問看護基本療養費の加算項目
精神科訪問看護基本療養費にはいくつかの加算項目があります。それぞれの項目は特定の条件を満たすと算定が可能です。
・夜間・早朝訪問看護加算・・・2,100円
・深夜訪問看護加算・・・4,200円
・精神科緊急訪問看護加算・・・2,650円×緊急訪問日数
・精神科複数回訪問加算・・・4,500~8,000円
・長時間精神科訪問看護加算・・・5,200円、週1回まで
・特別地域訪問看護加算・・・所定額の50/100×訪問日数
・複数名精神科訪問看護加算・・・3,000~14,500円
【訪問看護専用の電子カルテiBow】を使うと業務の効率化ができる!
訪問看護基本療養費と精神科訪問看護療養費は概ね同じですが、時間や加算の内容が異なるので注意が必要です。
訪問看護には多くの複雑な算定方法があり、算定に関わる利用者の訪問目的や時間、内容を全て把握することは困難でしょう。
しかし「訪問看護専用の電子カルテiBow」を導入すると一気に解決できます!
iBowを使用すると、日々の看護記録を入力するだけでレセプト業務まで完了します。月初めのレセプト業務から解放されるため、訪問看護業務に手を回すことができ利益につながるでしょう。
またiBowのカスタマーサポートは訪問看護のあらゆることに精通したスペシャリストがそろっています。システムのことはもちろん、加算等の制度まで皆さまの不安や疑問を一緒に解決することが可能です。
詳しくは株式会社eWeLL(イーウェル)のiBowカスタマーサポートのホームページ(
https://ewellibow.jp/support/)をご覧ください。
まとめ
今回は医療保険における訪問看護基本療養費と精神科訪問看護療養費の違いと、それぞれに伴う加算についてお伝えしました。
それぞれ訪問時間や加算内容による算定方法の違いがあるので、レセプト業務の際は注意が必要です。
訪問看護電子カルテiBowを導入すると、日々の訪問看護記録を入力することでシステム内で診療報酬の計算が行われます。そのため全ての利用者の訪問内容を一つずつ振り返らなくても、月初めのレセプト作業が自動的に行われます。
毎月のレセプト業務に時間をとられることでお困りの方は、訪問看護専用電子カルテぜひ「iBow」を検討してみてください。