これから訪問看護ステーションを開設するにあたり、法人カード所有のメリットや選び方に悩まれる方も少なくありません。法人カードは企業や事業向けに発行されるカードで、ビジネスを円滑に行ううえで必要ともいえる支払方法の一つです。
とはいえ、実際にどのようなカードを選べば良いのかわからない、審査が通るのか不安と感じている方も少なくないでしょう。
この記事ではカードの個人と法人の違い、法人カードを選ぶメリットやポイントなどについて紹介します。
1法人カードと個人カードの違い
1-1支払い方法の違い
1-2利用枠の違い
1-3特典の違い
2法人カードを所有するメリット
2-1個人・法人の振り分け
2-2経理業務の負担軽減
2-3キャッシュフローの改善
3法人カードの審査について
4法人カードを選ぶポイント
4-1ポイント還元率
4-2年会費
4-3カードの発行枚数
5まとめ
法人カードと個人カードの違い
まずは法人カードと個人カードの違いについて把握しておきましょう。法人カードとは、個人事業主または法人格の事業に対して発行されるカードです。個人のカードより利用限度額や支払い方法、付帯するサービスなどが異なります。
支払い方法の違い
個人口座の場合は、分割払いやキャッシングなどの機能が付いているものが多くありますが、法人カードの場合は一括払いのみでキャッシングなどに対応していないのが一般的です。ただし、分割払いに対応しているカードはあります。
利用枠の違い
法人は経費などの支払いが発生するため、カードの利用限度額が大きくなるのも特徴です。
法人カードの種類は「 ビジネスカード( 一般法人カード)」「 コーポレートカード」の2種類があり、ビジネスカードは従業員数20名以下の中小企業または個人事業主向け、コーポレートカードは従業員数20名以上の中小企業・大企業向けに作られています。
訪問看護ステーションを立ち上げる場合は、小規模から始めることが多いため一般的なビジネスカードを持つことになりますが、カード会社によって限度額が異なり、10万円から最大で500万円というものもあります。
特典の違い
法人カードは、ビジネス向けに利用できる特典が多くあります。例えば出張時の交通費や宿泊費の割引、空港ラウンジの利用、営業車の手配など多種多様な付帯サービスがあり、カード発行会社や年会費などによっても大きく異なります。
ステーション向けには、接待などに活用できる食事の割引や、福利厚生として使える健康診断サービス、コンサルティングなどがあるので比較してみると良いでしょう。
法人カードを所有するメリット
ステーション開設は、小規模から始めることが多く個人カードで十分と考える方もいますが、法人カードを持つことで得られるメリットもあります。
個人・法人の振り分け
まずは、仕事の支払いと私的な支払いの区別ができるようになることです。
特に確定申告では、仕事の必要経費をカードの利用明細からそのまま計上することができ、事業用・個人用などの支出を区別する必要がなくなります。そのため、事務作業の工数を減らしながら正しい会計処理を行えるのがメリットです。
経理業務の負担軽減
法人カードは、経理業務の負担を軽減する効果もあります。従業員が経費の支払いを立て替えると、申請から承認、精算して現金払い、または振り込みなどを行う手間がかかるほか、レシートや領収書の整理・保管など様々な業務が発生します。
法人カードを持たせることによって、それらの手間をかけることなく決済が可能となるほか、銀行口座への振込手数料もかからないのでコスト削減にもつながります。
キャッシュフローの改善
法人を運営する場合、お金の流れであるキャッシュフローを考えることは重要です。訪問看護でも、レセプト請求をしてすぐに金額が振り込まれるわけではなく、売り上げがあっても手元にお金がないという状況が続く可能性もあります。
光熱費などの公共料金や毎月支払いの決まっているものに対し、現金や振り込みで支払うと都度お金がなくなってしまいますが、クレジットカードで決済すれば毎月決まった日に利用代金がまとめて支払われるため、一定期間の猶予が設けられます。
猶予期間は最大で50日前後というところもあり、余裕を持った支払いができるためキャッシュフローを安定させる可能性があります。
法人カードの審査について
個人でも法人でも、カードを作る際は審査を行う必要があります。法人カードは審査が厳しいと考えられがちですが、法人に対してではなく「法人の代表者」に対して行われる傾向にあり、開設したばかりのステーションでも問題なく申請できます。
審査が甘いということではありませんが、設立したばかりの事業にはハードルが高いといわれがちなビジネスカードの代表であるvisaやアメックスなどでも、実際には法人代表者の個人与信で審査が通ったケースも多くあります。
経営者個人の借入金や支払い状況、ローン、買い物などの個人信用が審査基準となるため問題がなければ法人カードを取得できるでしょう。
万が一審査に落ちてしまったときは、デビットカードやプリペイドカードなど与信審査がいらないものもあるのでそちらを利用できます。
法人カードを選ぶポイント
法人カードには豊富な種類があるため、どのカードを選べば良いかわからないという方も多いのではないでしょうか。ステーションに合ったカードを見分けるには、事業規模や利用頻度、利用したい付帯サービスなどを確認する必要があります。
ここでは、特に注意しておきたい法人カード選びのポイントを紹介しておきましょう。
ポイント還元率
法人カードの還元率は、0.5%~1%程度が相場といわれています。ポイントが多くもらえる店舗やサービスを利用できれば、備品の購入費またはその一部を換金できるため経費の節約などにつながるでしょう。
継続的な備品の購入や公共料金などにポイントが付与されるカードもあり、金額が大きくなる可能性もあるためカード選びには考慮しておきたいところです。
年会費
法人カードの年会費は、無料のものから数千円、数万円、最大で10万円程度かかるものまで幅広く、有料年会費の金額が高くなるほど付帯サービスが多くなり、充実度も高くなります。
ただし設立したばかりで経費を抑えたい時期は、その付帯サービスがステーションにとって有益かどうか十分に考慮する必要があります。経理業務負担の軽減が目的の場合は、年会費無料のものでも十分に対応できるでしょう。
カードの利用枠
ビジネスでは経費なども大きくなる傾向があるため、カードの利用限度額に余裕を持たせることが大切です。
利用枠はカードによって10万円、50万円、200万円、300万円などバリエーションが豊富ですが、毎月の支払いが利用枠ギリギリになってしまうと必要なときに支払いができなくなるリスクも考えられます。
まずは必要な支出を予算として計上し、利用枠に余裕があるか検討しましょう。カードのランクによって余裕がないときは、法人カードを複数枚用意する方法もありますが、その都度審査が行われ厳しくなる傾向にあるため、利用枠に余裕のあるカードを1枚持つ方が無難といえるでしょう。
カードの発行枚数
ビジネスカードの発行枚数は、2枚から無制限のものまでいろいろあります。
ステーションを開設する時期は従業員にカードを持たせる機会は多いとはいえませんが、将来的に規模を大きくする戦略を立てているなら発行できる枚数を視野に入れておくのも良いでしょう。
ただしカードが増えると年会費が高くなる、紛失や不正などのリスクや管理の手間などがかかることも認識しておくことも大切です。
まとめ
法人カードには一般、ゴールド、プラチナなどランクがあり、年会費やカードの利用枠も高くなる傾向があります。ゴールドカードやプラチナカードを持つのはステータス感がありかっこいいですが、設立当初は無理をせず年会費無料あるいは低額なものを選ぶと良いでしょう。
ランクの高いカードでも、初年度無料で利用できるサービスやキャンペーンを行っているものもあるので、メリットがあるかどうか試してみるのもおすすめです。ステーションで使い勝手の良い1枚を探しましょう。
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